水前寺成趣園(続天 150)

吟譜(PDF)

作者:落合素堂

(一八九二~一九七一)(明治二十五年~昭和四十六年)・名は寿次郎。書家、詩人。肥後熊本の水道町の生まれ。同四十四年、十九歳の時、税務官吏となり、二十八年間、熊本税務監督局に勤務し、退官後、十余年間、九州産業交通の経理事務に携わった。
その間九州学院の書道講師を勤めるかたわら、自宅あるいは各地に出張して書道の教授に当った。昭和四十六年没

通釈

備考

『水前寺成趣園』は熊本県熊本市中央区にある大名庭園。面積約七万三千平方メートル。通称は水前寺公園。豊富な阿蘇伏流水が湧出して作った池を中心にした桃山式回遊庭園で、築山や浮石、芝生、松などの植木で東海道五十三次の景勝を模したといわれる。

熊本藩細川氏の初代藩主・細川忠利が一六三六年(寛永十三年)頃から築いた「水前寺御茶屋」が始まり。細川綱利のときに泉水・築山などが作られ、現在見るような形となった。陶淵明の詩「帰去来辞」の一節「園日渉以成趣」からとって「成趣園」と名付けられた。