送別(続天 169)

吟譜(PDF)

作者:韋荘

(八三六~九〇八年)五代十国の時代に前蜀の宰相をしていました。詩文のみならず、人物も優れ名宰相と呼ばれるような実務家でもあったようです。韋荘の祖先には、韋応物という著名な詩人もおりました。

通釈

「遠くに見える山々は紅葉に色づき、さらに遠くの山々には雲がかかっています。酒を飲みながら、紅葉と雲を見ていると、陽射しが薫ってくるようです。一曲の別れ歌を口にすれば、自然と涙があふれてきました。亡くなった友人(もしくは遠方にいる友人)と、いつの日かまた逢いたいものだ」。

範吟

素読・範吟 鈴木精成