
作者:李白
(七〇一~七六二年)盛唐の詩人
通釈
山の中で、世を捨てた者同士さし向かいで酒を飲む。まわりには山の花が満開だ一杯一杯また一杯と飲み交わすうち、
酔っ払って眠くなった。私はしばらく眠るから、君はちょっとあちらへ行っていてくれないか。また気が向いたなら翌朝、今度は琴を持って来てくれたまえ。
参考
酒の好きな人ならではの詩だと思う、気持ち良く、「一杯一杯復一杯」と盃を重ねていくうちに、酔っ払って眠くなってくる。気心の知れた友人だ。無理をして相手に合わせる必要も無い。眠くなってきたから眠る。いいですねー。明るい灯の下で飲んでワイワイ騒ぐのも、それはそれで飲む楽しみに違いないがこんな風に飲んでみたいですねー。翌朝、友人は琴を持って訪れたのだろうか。来ても良し、来ずとも良し。気ままな世捨て人の暮らしである。
範吟
素読・範吟 鈴木精成