渭水を見て秦川を思う(続天 15)

吟譜(PDF)

作者:岑參

(七一五~七七〇年)盛唐の詩人。南陽の人。安西節度使に仕え、当時西の地の涯までいった。ために、辺塞詩を
よくする。

通釈

渭水(黄河の支流の)は、東に向かって流れ去り、いつ頃になったら、長安に着くのだろうか。

二筋の涙の水を淮河の水の流れに托して、ふるさとに向かって送ろう。

作詞背景

淮河(長江・黄河に 次ぐ第三の大河)上流地方の甘(甘肅の甘)にやって来て、そこの渭水の流れをを見て、
懐かしい陝西の長安や、秦を流れる川の流れを想い出してこの詩を作った。

範吟

範吟 鈴木精成