春興(続天 137)

吟譜(PDF)

作者:武元衡

(七五八~八一五年)は、中国・唐の詩人。河南緱氏(こうし、河南省偃師の南)の出身。字は伯蒼。
徳宗の七八三年の進士。徳宗に才能を認められ、比部員外郎・右司郎中・御史中丞を歴任。順宗朝では権臣・王叔文に従わなかった為、降 職されたが、憲宗の八〇七年には門下侍郎・同中書門下平章事(宰相)に至った。同年、宰相のまま剣南西河節度使に任ぜられて蜀に赴き、七年間、蜀に滞在した。淮西節度使(河南省汝南)・呉元済が反乱を起こした時、憲宗から全てを委任されて討伐を画策したが、呉元済派の朝臣の放った刺客に暗殺された。『武元衡集』三巻がある。

語釈

柳のはが小暗(おぐら)く茂り、小雨もあがって、残の花も散りつくし、飛びかう鶯の姿が見える。
夜通し吹く春風に、かき立てられたふるさとへの思い、その春風のあとを追って、らくようへとはせる。