雪梅(続天 166)

吟譜(PDF)

作者:方 岳

(一一九九~一二六二年)南宋の頃の人。字は巨山、号は秋崖。き門(きもん)安徽(あんき)省)の人。一二三二年の進士。
吏部侍郎(りぶじろう)・秘書 郎正丞(ひしょろうせいじょう)となり、のち南康・袁州(なんこう・えんしゅう 共に江西省)の刺史となった。才気鋭く詩文に すぐれ、名言佳句(かく)が多い。もともと農民の出のためか農村の景物を詠った詩が多く、秋崖小稿三十八巻が有る。

語釈

*精神・・・いきいきとした勢いがあって美しいこと 魂のこもったもの
*俗了・・・平凡なものとなってしまう・だめにする・全く俗に化する・魂(こころ)のないものとなる
*併・・・・合わせると同じ
*十分・・・満ち足りる・完全・一ぱい意解

通釈

梅が咲いていても雪が降っていないと風景が生き生きとしたものにはならない。雪が有っても詩心が起きないようでは、せっかくの風景も平凡なものになってしまう。夕暮れ時、詩が出来上がり、雪が降ってきた。梅と雪と詩を合わせて春の情趣を十分に味わえものである。

範吟

範吟 鈴木精成

伴奏

伴奏(2本)

伴奏(6本)