東城(続天 186)

吟譜(PDF)

作者:趙孟頫

(一二五四~一三二二年)中国,元初の政治家,文人画家,書家。呉興 (浙江省) の出身で宋の太祖十一代の孫。

字は子昂 (すごう) ,号は松雪道人。南宋末期に官僚となり,宋の滅亡後は郷里に隠退していたが,一二八六年に元の世祖(フビライ・ハン ) に召されてからは五朝に仕え,官位は翰林学士承旨にいたった。また詩文,書画に優れ,元初の芸術界に指導的役割を果たした第一人者。絵画は山水,人物 (→文人画 ) を得意とし北宋,唐の画風の復興に力を尽くした。書は王羲之,李 邕 (りよう) ,柳公権を学んで一家をなし,楷・行・草書に品格の高い作品を残した。なお一族には従兄の趙孟堅,妻の管道昇,子の趙雍,趙奕 (ちょうえき) など,画家として盛名を残した者が多い。『鵲華秋色図巻 (じゃっかしゅうしょくずかん) 』(台北,故宮博物院) ,『玄妙観重修三門記』,中峰和尚に送った書『与中峯明本礼』などの代表作がある。著作に『松雪斎文集』がある。