偶作(天 66)

吟譜(PDF)

作者:武田信玄

(一五二〇~一五七二年)・戦国時代の甲斐の武将、武田信虎の嫡子として生まれる。幼名太郎、号は機山。

謙信との川中島の合戦は頼山陽の詩でも有名である。家康を感嘆させた政治家だが、詩文にも秀でその作風は華麗・豪放である。

語釈

*偶作・・・・・・・・・・・・・・・たまたま作った詩。
*鏖殺(おうさつ)・・・・・・・・・皆殺しにする。
*江南・・・・・・・・・・・・・・・今川との戦いの駿河地方や北条との戦いの上野、武蔵、相模一帯か。
*腰間の一剣・・・・・・・・・・・・腰に差した一振りの刀。
*豎僧(じゅそう)・・・・・・・・・小僧。小坊主。
*山川(さんせん)の主(しゅ)・・・山川を含む大地の主人公である領主。
*慇懃・・・・・・・・・・・・・・・ねんごろに。