母を奉じて芳野に遊ぶ(天 202)

吟譜(PDF)

作者:頼 山陽

(一七八一~一八三二年 )江戸時代後期の儒者。広島藩士で朱子学者の頼春水の長男として、大阪の江戸堀に生れる。芸州(広島県)竹原の人。十八歳の時、叔父杏坪に従って江戸に出、昌平黌に学んだ。行動に常軌を逸するところが多い人だったため、杏坪に伴われて帰国した。その後、備後、大阪、と転々とし京都の鴨川に定住した。文政十年(一八二七)「日本外史」を前老中松平定信の命により進献し、盛名一時を圧するに至った。著書に「日本外史」「日本政紀」「春秋講義」「山陽詩鈔」「山陽文集」等があり、その文章は大義名分を明らかにし、気概に富み、詩も又人心を鼓舞するに足るもので、明治維新の志士たちに多大の感化を及ぼした。一八三二年五十三歳で没す。