
作者:王之渙
(六八八~七四二)盛唐の詩人。字は季陵(きりょう)。山西省新絳(しんこう)郡の人。
一時役人をしたこともあったが生涯の大部分を在野で過ごした。王昌齢、高適(こうせき)と親しく辺塞詩人として有名である。
語釈
*鸛鵲樓・・・山西省永済県の黄河を望む地に立っていた三層の楼 鸛鵲(こうのとり)がここに巣を作ったのでこの名があるという
*白日・・・・太陽。
*黄河・・・・中国の二大河川の一つ、黄色の沙をふくんで流れるのでこの名がある。
*千里目・・・千里のかなたまで見通せる眺望。
*一層樓・・・楼の一階上。
通釈
鸛鵲楼に登ると光り輝く太陽も、西の山々によりかかるように沈んでゆき、眼下には滔々(とうとう)と黄河が東の海に流れ続けている
この雄大な眺めを千里の彼方まで見きわめようとして、更にもう一層上へと登ってみるのである。
範吟
素読・範吟 鈴木精成
伴奏
伴奏(2本)
伴奏(6本)