岳精会教場の詩(天 49)

吟譜(PDF)

作者:松口月城

(一八八七~一九八一年)(明治二十年~昭和五十六年)・医師・漢詩作家。本名栄太。筑紫郡那珂川町生まれ。熊本県医学専門学校別科卒。

十七歳で現在の医師国家試験に当たる医術開業試験に合格、医師資格取得の最若年記録を作る。学校保健医としての功労により一九七三年(昭和四十八)勲五等端宝章受賞。那珂川町名誉町民。三十五歳ごろから漢詩を志し、生涯で一万数千編を作る。

漢詩の現代化を目指し、平易な詩句が共感を呼び一九五七年(昭和三十二)初版の『月城吟詩集』は二十四版を重ね、吟詠愛好家にとってバイブル的存在となり、全国で愛吟される。毎年開催される西日本吟詠大会(西日本新聞社主催)創設の提唱者でもあり、日本吟詠総連盟、福岡県吟詠連盟などの顧問を務めた。「漢詩の作詩活動を通じ、吟詠界の育成向上に尽くした功績」により一九七八年(昭和五十三)第三十七回西日本文化賞を受賞。