胡隠君を尋ぬ(天 84)

吟譜(PDF)

作者:高啓

(一三三六~一三七四年)名は啓(けい)、字は李迪(りてき)、江蘇省長州(蘇州市)の人、幼にして頴敏(えいびん)、文武に優(すぐ)れ、詩文に巧みで史学に深かった。呉淞の青丘に住み、 青丘子(せいきゅうし)と号す。

元朝に抵抗して蘇州に政権を樹立した張士誠の文学集団に出入りした。官は 戸部(こぶ)侍郎に就(つ)くも辞や)めて自活、のち罪に連座して処刑される。時に三十九歳、明(みん)初期 最大の人で呉中の四傑「楊基(ようき)、張羽(ちょうう)、徐賁(じょひ)」に数えられる。

語釈

*胡隠君・・・胡は姓 隠君は隠棲(いんせい)している人
*水・・・・・川の意
*江上・・・・川のほとり。

通釈

何度も何度も川を渡る道すがら、花を見、さらに咲きほこるあたりの花を見る。

春風そよぐ江(かわ)のほとりの路をゆくと、いつの間にか君の家にたどり着いてしまった。

範吟

範吟 横山岳精

素読・範吟 鈴木精成

 

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