辺詩(天 220)

吟譜(PDF)

作者:張敬忠

(?~?)盛唐の人。官は、監察御史として張仁愿将軍に従い朔方の攻防に与(あずか)って力があり、開元中に平盧節度使となった。生没年不詳。

語釈

*邊詞・・・国境の詩。辺塞詩。辺疆の詩。
*春色・・・春の景色。
*垂楊・・・シダレヤナギ。
*長安・・・国都。作者の故郷として、前出・五原に対して使われている。五原の南南唐400キロメートルになる。

通釈

異民族からの防衛のための砦のある五原は北方にあるため、昔から春の景色になるのがおそく。仲春の陰暦二月(現・三月)になるというのに、シダレヤナギは、まだ芽吹かないでいる。ちょうど今、川辺の氷は溶け始めたが。故郷である南方の長安では、ちょうど花が散っている時だろう。