桜花(続天 23)

吟譜(PDF)

作者:草場 船山

(一八一九年~一八八七年)、幕末-明治時代の漢学者。文政二年七月九日生まれ。草場佩川(はいせん)の子。
肥前多久(佐賀県)の人。古賀侗庵(どうあん),篠崎小竹らに師事。対馬(つしま)厳原(いずはら)藩のまねきで肥前田代領の藩校でおしえのち伊万里に学舎(現伊万里小学校)を設立した。明治二十年一月十六日死去。六十九歳。名は廉。字(あざな)は立大。

著作に「日本史略伝」「国朝史略」など。

語釈

*西土・・・中国。
*東海・・・日本。
*名葩・・・名花、桜を指す。
*徐生・・・秦の徐福
*祥雲・・・めでたい雲。

通釈

解釈としては、「西土(中国)では牡丹を、これこそ花の王者として自慢しているけれども、東海の日本に、すぐれた名花があることを知らい。徐福が秦の始皇帝の命をうけて仙人のすみかを尋ね歩いた当時、山に瑞雲のたなびくと見たのは、実はこの花であったのだ」。

桜の美しさを誇った詩とある。