家書を得たり(続天 46)

吟譜(PDF)

作者:高 啓

(一三三六~一三七四年)・ 名は啓(けい)、字は李迪(りてき)、江蘇省長州(蘇州市)の人、元末期の恵宗至元(けいそうしげん)2年 の生まれ、幼にして頴敏(えいびん)、文武に優(すぐ)れ、詩文に巧みで史学に深かった。呉淞の青丘に住み、 青丘子(せいきゅうし)と号す。元朝に抵抗して蘇州に政権を樹立した張士誠の文学集団に出入りした。官は 戸部(こぶ)侍郎に就(つ)くも辞や)めて自活、のち罪に連座して処刑される。時に39歳、明(みん)初期 最大の詩人で呉中の四傑「楊基(ようき)、張羽(ちょうう)、徐賁(じょひ)」に数えられる。

通釈

まだ手紙を読まぬうちに、家族のことを 心配してふさぎこんでいた思いが、くつろいでくるのを感じた。

あかりの前で状箱を見ると、上書きに平安の二字があったからだ。

範吟

範吟 鈴木精成